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スマホは見れるのに、物語に入れない。新しいアニメやドラマがしんどい時の話

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2026年7月17日

スマホは見れるのに、アニメやドラマに集中できない時、心の中では何が起きているのか

皆さんは、アニメやドラマをみるのが好きなのに、なんとなく新しい作品を見始めるのが億劫になることはありませんか?

見始めても、なんとなくスマホをいじったり、結局集中できずに短い動画やSNSをみたりすることはありませんか。

前は新しい作品も積極的にみることができたのに、今はみれない。自分は集中できなくなってしまったんじゃないか、と感じる方もいるかもしれません。

今回のブログでは、スマホは見れるのに、新しいアニメやドラマには集中できない時、心の中で何が起きているのかを考えていきます

こちらもどうぞ▶気づくとスクロールしているのはなぜ?ショート動画が止まらない脳の仕組み

 

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アニメやドラマに集中できないのは、作品が悪いからではない


まず、作品に集中できないのは、その作品が悪いわけでも、自分が飽きてしまったからでもありません(もちろん、そういう場合もないとは言えません)。

作品への“集中”は、心に余裕がある時にしか起きにくいものなのです。

例えば、新しい物語を見る時、まず登場人物を覚えて、世界観を理解して、人物の感情を追う、というように、ただ映像を見るだけではない作業が必要になります。これはとてもエネルギーを使う作業で、心が疲れている時、実は「新しい情報」を受け取る余裕がなくなっていることがあります。

 

新しい作品がしんどい時、心の中で起きていること


では、新しいアニメやドラマに集中できない時、心の中では何が起きていて、何が原因になっているのでしょうか。

いくつか考えていきます。

情報が多すぎて、心が常に「考えるモード」になっている

まず、自分の仕事や人間関係について考えることがあり、それに加えてSNSから得られる情報で気になることがあったり、把握しておかないといけないニュースがあったり、社会人になると考えないといけないことが増えます。すると、日常的に得る情報や考えるべきことが多すぎて、心が常に「考えるモード」になってしまいます。

結果として、新しいアニメを観る時も、「楽しみ」より先に「理解しなきゃいけないものがまた来た」という感覚になる可能性があります。せっかくの楽しみも、情報を処理する対象になってしまうのです。

物語に入るための感情の余力が残っていない

物語に入り込むには、感情を動かすエネルギーが必要です。しかし、疲れている時は、喜んだり、ハラハラしたり、悲しむこと自体が心の負担になってしまいます。

その負担をかけないために、無意識に「感情が揺れるもの」を避けてしまうのです。これは、自分の心を守ろうとする働きでもあります。

スマホやショート動画に流れるのは、予測しやすさを求めているからかもしれない

新しい作品は、先の展開が読めません。特に、映画や一話完結の作品ではなく、10話以上続く作品だと、結論を見るまでにすごく時間がかかります。

展開が読めない、予測ができないと、見ている間にも「これからどうなるんだろう」と考えたり、「今こういう状態だから、この先こうなるのでは……」と考えたりして、脳に負担がかかります。

結果的に、ショート動画を見たり、見慣れたコンテンツを見たりしがちになるのです。ショート動画を見続けていると、より脳が休まらなくなってしまうのですが、詳しくはこちらのブログをご参照ください。

ショート動画が止まらない理由と、脳が本当に休まる代替リラックス法

 

集中できない状態は、怠けではなく心からのサイン


まず、この状態は怠けではなく、心が「今はこれ以上抱えられない」と教えてくれているサインです。好きだったものが楽しめなくなるのは、心が壊れてしまったわけではなく、心が調整をしようとしている証拠なんです。

新しい作品を見るのが億劫な時は、「今は新しい情報を処理しきれないくらい心に余裕がないんだ」「疲れているんだ」と自覚してあげることが大切です。

 

新しいアニメやドラマを楽しむ余裕を取り戻すには


では、どうすれば心に余裕が出てくるのか、いくつか対処法を考えてみます。

  • まずは無理に集中しようとしない
  • 途中で見るのを中断しても良いという気持ちで再生する
  • 既に知っている作品、安心して見れる作品に戻ってみる
  • 今は見られない時期だな」と認める

このように考えてみると、心に少しずつ余裕が戻ってきます。

例えば、一度見たことのある作品は、先の展開も読めて、楽しめることを知っています。また、展開が分かっているからこそ、必死に物語を追わずとも、余裕をもって“ながら見”で楽しめたりもします。

このように、まずは「ながら見でもいい」「中断してもいい」という気持ちで、自ら心に余裕を作ってあげることが大切です。

心に余裕が戻ると、新しい作品でも自然に入り込めるようになっていきます。

 

まとめ:物語に入れない時は、自分を責めずに心の状態を見てみる


新しい作品に集中できないのは、自分が変わってしまったからではなく、心がその忙しさや疲労感に合わせて反応しているだけです。

今は心を守る時期かもしれませんが、そこでしっかりと心を休ませられれば、また楽しんで新しい作品を見れる日が戻ってくると思います。

まずは自分を責めたりせず、自分の心が発するサインを受け取り、心の状態を把握して、今の自分に合う娯楽を見つけていきましょう。ただし、今まで楽しめていた作品や趣味が楽しく感じなくなったり、取り組むこと自体が億劫になったりすることもあります。

 

それがなかなか回復しない場合には、周囲の人や専門機関で相談することをお勧めします。

自分の心を第一に、好きなことを楽しんでいけると良いですね。

 

【監修】

本山真(精神保健指定医/日本医師会認定産業医)

東京大学医学部卒業後、精神科病院、精神科クリニックにおける勤務を経て、2008年埼玉県さいたま市に宮原メンタルクリニックを開院。メンタルヘルスサービスのアクセシビリティを改善するために2019年株式会社サポートメンタルヘルス設立。

執筆】

ぶち(臨床心理士・公認心理師)

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参考文献


  • Shen, Y. (2025).Distractions in digital reading: A meta-analysis of attentional interference effects.Frontiers in Psychology, 16
  • Song, H., Finn, E. S., Rosenberg, M. D., & colleagues. (2021).Neural signatures of attentional engagement during narratives and its consequences for event memory.Proceedings of the National Academy of Sciences, 118(44)
  • Stephen J. Hinde, Tim J. Smith & Iain D. Gilchrist(2018) Does narrative drive dynamic attention to a prolonged stimulus? Cognitive Research: Principles and Implications,3(45)

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