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タグ : ayano(公認心理師・臨床心理士) , オンラインカウンセリング , メンタルヘルス
2020年9月11日
最終更新日 2024年2月10日
目次
『メンタル』を『ケア』する。こう聞くと、“メンタルが不調の人が受けるもの?”、“心の病をケアすること?”と、特別なものだとお感じになるかもしれません。そもそもメンタルヘルスとは【心の健康】を、ケアは【管理】を指す言葉です。
つまり、『メンタルヘルスケア』とは、【心の健康管理】を指します。こころのケアと読み替えてもいいかもしれません。【健康管理】の一種ですから、特殊なものばかりではなく、日常的な営みを含みます。また、意識的・積極的な取り組みだけではなく、意識しない部分で実は上手に作用していて、生活の一部になっていることも多々あります。
*『心身ともに健康に生活できている』と言うことは、『今の生活における何かが健康管理に対しプラスに働いている』という考え方ですね!
例えば…
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いかがでしょう?すでに生活に取り入れてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
健康管理自体は、極々一般的、且つ普段の生活に内包されているほど身近であることもあるのに、なぜ『心の健康管理』となると特別な印象になってしまうのでしょう?これは恐らく、心の健康=メンタルヘルスについて学ぶ機会が少ないこと、メンタルヘルスに関する話題がまだまだ一般的ではないことと関係しているのだと思います。
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『心の健康に関する種々の知識を身につけて上手に活用する力』を、メンタルヘルスに関するリテラシー=『メンタルヘルスリテラシー』と呼んだりしますが、日本においてはまだまだ普及段階だと言えるのかもしれません。メンタルヘルスの普及で言えば、『うつ病は心の風邪』というキャッチコピーがありました。これは、『うつ病は風邪と同じくらいポピュラーで、誰にでも起きうる身近なものですよ』、『特別なことではないから不調があれば支援機関を活用しましょう』というメッセージを想定したものでした。
確かにメンタルヘルス上の問題は、風邪と同じくらい身近なものであり、風邪と同じように早めの対処が効果的であることに間違いはありません。実際、早めのケアは予後を良くするというデータもたくさんあります。
【参考】精神疾患の早期発見・治療の重要性(厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
一方で、メンタルヘルス上の問題と風邪とが大きく異なる部分は、回復にある程度の時間を要するところです。例えばうつ病は、回復までに概ね半年ほど必要とします。
【参考】うつ病とは(厚生労働省 こころの耳)
つまり、メンタルヘルスケアを考えるうえでは、『そもそも不調に陥らないように予防すること』、『不調に気づいたら早めに対処すること』が重要になるわけです。
*ちなみに専門的には前者を一次予防、後者を二次予防と呼んだりします。
メンタルヘルス問題による休退職や生産性の低下が大きな課題となっている産業領域は、メンタルヘルスケアの必要性が高い領域であり、厚生労働省主導でメンタルヘルスケアが推進されています。メンタルヘルスケアの実際をイメージしていただくためにご紹介しておきましょう。
厚生労働省の働く方のメンタルヘルスケアは、以下『4つのケア』を継続的、且つ計画的に行なっていく、というものです。
『4つのケア』 1.セルフケア 従業員が“自ら行う”ケア。 ずばり、今回解説している心の健康管理です。 従業員がしっかりとセルフケアができるように、事業者は、『ストレスやメンタルヘルス』、『ストレスへの気づきを促す取り組み』、『ストレスへの対処』について情報提供や研修を行うことが推奨されます。 2.ラインによるケア “職場の管理監督者による”支援。 職場環境の把握や改善、相談対応、職場復帰における支援等が該当します。 3.事業場内産業保健スタッフ等によるケア 産業医、衛生管理者、保健師、心の健康づくり専門スタッフ、人事労務管理スタッフ、事業場内メンタルヘルス推進担当者等が、1及び2が効果的に実施されるために行う支援を指します。 具体的なメンタルヘルスケア実施に関する企画立案、個人の健康情報の取り扱い、事業場外資源との架け橋的役割、職場復帰における支援等において中心的な役割を担います。 4.事業場外資源によるケア 事業場外にあるリソースを活用して、会社におけるメンタルヘルスケアを効果的に推進するための支援を指します。情報提供や助言を受けるといったサービスの活用、ネットワークの形成、職場復帰における支援等が含まれます。 |
さてさて、厚生労働省の4つのケアでも取り上げられているように、メンタルヘルスケアを考えるときに難しいのは、『そもそもメンタルが不調であることに自分で気づきにくいこと』、そして『いざ不調だと気づいたときにどういった対処をすればよいのか知られていないこと』です。もう少し付け加えると、『メンタル不調だと薄々気づいていても認めたくない』、『専門機関へ行けばいいことは知っているけど抵抗がある』といったスティグマ(偏見)によるバリアー(障壁)も見過ごせません。
先ほどメンタルヘルスリテラシーという発想を説明しました。メンタルヘルスリテラシーに関する様々な研究で指摘されているのは、『メンタルヘルスに関する正しい知識を獲得すること』の重要さです。メンタルヘルスケアに関する知識があれば、不調に陥らないような工夫を取り入れることもできますし、メンタル不調のサインや、対処法について知識を持つことで早めの対処が可能になります。
そしてメンタルヘルスに関する正しい知識を獲得することによって、心の問題に対するスティグマが解消されることも明らかになっています。メンタルヘルスに関する知識を獲得することの必要性は教育にも反映されており、2022年より高校の保健体育の授業にてメンタルヘルスが取り扱われることになっています。実に40年ぶり(!)だそうです。正しい知識を獲得した世代が増えることで、適切なメンタルヘルスケアが社会に浸透するのを期待しています。
上記の通り、これからの世代は、メンタルヘルスに関する知識を取り入れる機会が生まれそうですが、知識を取り入れる機会が十分ではなかった現役世代は、『不調のサインにどう気づけばよいのか』、『専門機関に通うことへのハードルをどう解消するのか』といった諸問題にどう対処していけばよいのでしょうか?
そこで今回おすすめするのがオンラインカウンセリングです。
「こんなことで来てもよかったんでしょうか」
「ずっと行ってみようと思いつつなかなか踏み出せなかった」
メンタルクリニックや精神科の病院、カウンセリングオフィスでよく耳にするフレーズです。
当然来ていただいていいんです!
こんなことで来てはいけない、ということはありません!
ただまあ確かに、自分の不調がメンタルの不調なのかどうか、不調がどれほどのものなのか、医療機関にかかった方がよいものなのか、自分で判断するのは難しいですよね…。それにカウンセリングってまだまだ敷居が高いんですよね…。そんなご自身の現状を気軽にチェックする場としてオンラインカウンセリングを活用してみてください。
例えば、フィットネスクラブって、まずは自分の体重や体脂肪率、筋肉量を把握することからはじめます。そのうえで、目的に沿って、どんなプログラムを組んでいくのかを検討していきます。メンタルヘルスも同じです。私たちカウンセラーは、お話をおうかがいし、まずあなたのコンディションを把握するところから始めます。
コンディションに応じて、リラックス法をご紹介したり、日々のケアを検討したり、医療機関をご案内したりするわけです。
*ジムの例えで言えば、パーソナルトレーナーに近いイメージを持っていただくとよいかもしれません。
オンラインカウンセリングは、ネット環境の整った場所であれば、ご自宅からでもご利用いただけます。わざわざ外出する必要もないため移動時間もいりません。相談していることを誰かに見られる心配もないので、周囲の目が気になる方にもご利用いただけるでしょう。
どうでしょう?実際に相談に行くよりもハードル下がりませんか?
なお、テレワークやオンライン飲み会にメリット・デメリットがあるように、オンラインカウンセリングにもまたメリット・デメリットがあります。ご自身の目的と状況、それから生活スタイルなどに合わせて検討することをおすすめします。
【関連項目】
【公認心理師解説】オンラインカウンセリングのメリットと注意点!
【執筆】 メンタルヘルスケアがもっと身近な存在になり、生活の一部として心の健康を意識することができれば、心の不調を予防したり、早めのケアをすることが可能になります。一人一人がメンタルヘルスに対する理解を深めることができれば、実際にメンタルに不調を抱えたとしても助けを求めやすかったり、不調を抱える人の支えになることができるかもしれません。そのために、まずは一人ひとりにあったカタチでのメンタルヘルスケアを取り入れることが大切です。
ジムに通ったりサプリメントを摂取したりして体の健康に気を遣うように。 体が疲れたらマッサージに行くように。 心の健康に気を使い、心が疲れたらケアするツールはお持ちですか。
もっと手軽に、でも人には知られず、誰かに頼ってみたい。そんな思いを実現できる時代は近づいています。 |