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タグ : メンタルヘルス , 久野(公認心理師・臨床心理士) , 時事ニュース
2021年7月29日
最終更新日 2021年8月23日
2021年7月28日付Yahoo!ニュース
【東京五輪】 「心の健康を優先」して途中棄権、米体操バイルスに称賛の声相次ぐ
【ニュース概要】
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新型コロナ感染症拡大のなか開催されている東京オリンピック。covid-19の影響により、選手村での感染症対策や無観客での試合実施など、平時のオリンピックと比較し、選手やスタッフの皆さんには様々な心労が重なっているように感じます。
そもそも、4年に一度のオリンピックにかけるアスリートの心労が凄まじいものであろうことは想像に難くありません。心労をきっかけとしてアスリートがメンタル不調を自覚していたとして、周囲の盛り上がり、周囲の期待を前にして、メンタル不調を口に出せるかどうか、難しいところがあるでしょうね。
今回バイルス選手は、自身のメンタルヘルスに集中するために棄権する決断をしたわけですが、各国のアスリートが、『勇気ある決断』と称賛しています。つまり、メンタルのしんどさを自覚しているにも関わらず公言できない種々の事情により、苦しい思いをしてきたアスリートが世界中に多くいた/いるということでしょう。
仕事柄、私たちは体の健康と等しくメンタルのコンディションが大切であることを理解していますし、日常的なヘルスケアのようにメンタルケアが広まることを願い活動しています。“バイルス選手の決断が(良い意味で)『一般的な決断』だと受け入れられる社会”を創造していくことは喫緊の課題だと感じました。
バイルス選手の勇気ある決断、そしてアスリートの称賛が、メンタルヘルスも大切にするというムーブメントを作り出すことを期待するとともに、私たちもメンタルヘルスの普及・啓発に取り組んでいきます。
【参考】
【精神科医監修】アスリートとメンタルケア|リラクゼーションでパフォーマンスアップ!
体の健康と等しくメンタルヘルスを扱うことのできる社会の創造には、メンタルヘルスに関する話題への障壁を低減させる必要があります。メンタルヘルスに対するネガティブなイメージ(偏見やスティグマとまとめられます)を解消するための知見を紹介しましょう。
そもそもメンタルヘルスに対するネガティブなイメージは偏った知識や誤った知識から形成される態度です。真っ新な状態からの態度形成であれば、正しい知識の普及啓発が有効であるのは理解していただきやすいかもしれません。
それでは“一旦形成されてしまったメンタルヘルスへのネガティブなイメージはどうやって変えていけばよいのか”。知見は非常にシンプルで、メンタル不調当事者の方との接触経験が、ネガティブなイメージを低減させ、ポジティブなイメージを強めることが明らかになっています。
実際に接する機会を持つことで、メンタル不調は決して未知であったり特別なものではなく、日常生活と地続きであって身近なものだと体験を通じて理解できるようです。
メンタル不調同様、メンタルケアも特別なものではありません。ヨガやランニング、ウォーキングで日常的に体のケアをするように、メンタルケアを生活に取り入れてみてはいかがでしょう?
【参考】
統合失調症に対する偏見除去の方法に関する研究|厚生労働科学研究費補助金(障害保健福祉総合研究事業)
あなたにあったメンタルヘルスケア|オンラインカウンセリングのすすめ
【執筆】 久野(公認心理師・臨床心理士)
【監修】 本山真(精神科医師/精神保健指定医/日本医師会認定産業医) |
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