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タグ : ぶち(公認心理師・臨床心理士) , 産業精神保健
2025年6月27日
目次
皆さんの生活リズムは整っていますか?
普段から心がけている方、なんとなく崩れてしまっている方、整えたくても整えられない時間帯でお仕事をされている方など様々だと思います。
今回のブログでは、特にお仕事の時間によって生活リズムが崩れることについて、どんな不調が現れるか、どのような対策が考えられるかについてお話ししていきます。
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私たちの身体には、朝型・夜型といった「クロノタイプ(Chronotype)」と呼ばれる時間の好みがあります。本来は個人差のあるこの生体リズムが、夜勤など社会の都合に合わせた生活リズムとずれることで(専門的には社会的時差ぼけ:Social Jet Lag)、知らず知らずのうちに心身の不調を引き起こすことがあります。
実はクロノタイプとして夜型傾向の強い方でも、夜勤の長期化により心身のバランスを崩すことがあるのです——
“クロノタイプが夜型である人”の主な活動時間(社会的時間)が日中である場合、短い睡眠となりがちです。睡眠不足になると、ホルモンバランスが乱れ、食欲が増進し肥満に繋がります。結果として、糖尿病、心臓病、高血圧、睡眠時無呼吸症候や認知症等のリスクが高まると言われています。
睡眠不足の状態が続いたり、太陽の光を浴びない生活が続いたりすることで、意欲が落ちたり、イライラしたり、疲れが取れなくなったりします。うつ病や不安等、精神的な不調のリスクも高まるのです。
そもそも人の脳にはサーカディアンリズム(概日リズム)をコントロールしている「視交叉上核」という領域があり、目から入る光によっておおよそ24時間のリズムを作っています。人のサーカディアンリズムは本来24時間以上の周期ですが視交叉上核によって地球のリズムに合わせられるのです。
しかしこのリズムは1日に2時間程度しかずらすことが出来ず、調整には限界があります。そのため、交代制勤務の場合、中々リズムが整わず、不調に繋がりやすくなります。
夜勤、交代勤務にて働く方が、健康に生活するためにできることについて考えていきます。
寝る前にスマホ等の画面を見ない、夜の活動時間で軽い運動をするなど、基本的な睡眠のための習慣を身に付けるだけでも、睡眠の質は上がります。夜勤明けで眠れない時には、温かい飲み物飲んだり、アロマや音楽など、リラックスできる行動をとることで、自律神経が副交感神経優位に切り替わり、眠りやすくなります。
眠れない、寝る時間が安定しない方はこちらのブログもご参照ください(参考:【臨床心理士・公認心理師が試してみた】不眠解消!睡眠日誌の効果と実践方法)。
体内時計は光を浴びることでリセットされます。
夜勤だと寝起きに日光を浴びるのは難しいですが、部屋を明るくして光を浴びたり、逆に寝る前はなるべく日光を浴びないようにしたりすると良いでしょう。
人の体内時計は、食事によってもリセットされることが最近分かってきたそうです。
夜勤でも決まったシフトであれば、毎日同じ時間に食事を摂ることも可能です。
夜勤明けの帰宅後や、睡眠を取った後にご飯を食べたり食べなかったりするよりは、必ず食べる、食べない、と決めてしまった方が生活リズムは整うのです。
日中に活動している人が昼食後に30分以内の昼寝をすると、その後の作業効率が上がる、ということは皆さんご存知かもしれません。同様に、夜勤であっても15分程度の仮眠をとると、その後の覚醒水準が維持され、疲労も低減されるようです。
4つの方法を試してみて、なお、疲労感が続いたり、仕事や生活に支障がある場合は、専門機関に相談することをおすすめします。
参考文献
【監修】 本山真(精神保健指定医/日本医師会認定産業医) 東京大学医学部卒業後、精神科病院、精神科クリニックにおける勤務を経て、2008年埼玉県さいたま市に宮原メンタルクリニックを開院。メンタルヘルスサービスのアクセシビリティを改善するために2019年株式会社サポートメンタルヘルス設立。 【執筆】 ぶち(臨床心理士・公認心理師) 世の中には色々なお仕事があり、働く時間も人それぞれです。その中には夜中にしかできないお仕事もあり、そこで働いている方のおかげで生活ができています。そんな方々が生活リズムの乱れによって体調を崩してしまうことは避けていきたいところです。 日中に働いている方でも、夜眠れずに生活リズムが崩れたりすることはありますよね。皆さんそれぞれの活動時間に合わせて、規則正しい生活を目指していきましょう! |