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タグ : ぶち(公認心理師・臨床心理士) , メンタルヘルス
2025年2月28日
目次
「趣味がない」「趣味がないから毎日がつまらない」と感じている方はいませんか?趣味を持っている人は、日々の生活に楽しみを感じたり、ストレスを発散できたりすることが多いですが、「特に熱中できるものがない」「趣味らしい趣味がない」と悩む人も少なくありません。
では、趣味がないことはメンタルヘルスにどのような影響を与えるのでしょうか?
今回のコラムでは、趣味がメンタルに与える影響や、趣味の見つけ方について解説していきます。
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【監修】 本山真(精神保健指定医/日本医師会認定産業医) 東京大学医学部卒業後、精神科病院、精神科クリニックにおける勤務を経て、2008年埼玉県さいたま市に宮原メンタルクリニックを開院。メンタルヘルスサービスのアクセシビリティを改善するために2019年株式会社サポートメンタルヘルス設立。 【執筆】 ぶち(臨床心理士・公認心理師) |
「趣味」とは、“個人が楽しみとしている事柄”や“好みの傾向”を指します。よく似た言葉に「娯楽」がありますが、娯楽は“仕事や勉強の合間に行う一般的な楽しみ”という意味があり、趣味とは異なります。
つまり、「趣味」は個人的に楽しめることであれば何でも該当するのです。
例えば、
といったものが挙げられます。
では、趣味がメンタルヘルスに与える影響について見ていきましょう。
研究によると、余暇活動(趣味)の頻度が高いほど、また他者と一緒に行うほど、レジリエンス(困難に対して柔軟に適応し、回復する力)が高まる可能性があることが示されています(松中, 2019)。
特に、「何かを作る・発信する」といったアウトプット型の趣味を持つと、ストレス対処能力が向上し、精神的な回復力が強化されると考えられています。
また、滝口ら(2022)の研究では、趣味には以下の3つの要素が関係し、それぞれがメンタルヘルスに良い影響を与えるとされています。
特に、複数の要素を組み合わせた趣味は、より高いメンタルヘルス効果が期待できます。
「趣味がない」と感じる人の特徴として、次のような傾向が挙げられます。
しかし、趣味は必ずしも時間やお金をかける必要はありません。
原田ら(2023)の研究によると、若い人は「頻繁に行っているもの」を趣味と認識し、高齢者は「実施頻度に関係なく趣味と捉える」傾向があるとされています。
例えば高齢の人が月に1回俳句の会に出ることも、毎日朝ドラを見ることも趣味だと言う一方で、若い人はなんとなく毎週アニメを見ていても趣味とは言わず、ほぼ毎日の日課になっているランニングなどは趣味と言うという感じでしょうか。
つまり、「趣味=特定の分野に詳しくないといけない」という考え方を変えることが大切です。
「何を趣味にすればいいか分からない…」という方のために、初心者でも気軽に始められる趣味をいくつか紹介します。
趣味を探す際は、「興味のあることを試しにやってみる」「飽きてもOKという気持ちで始める」ことが大切です。
趣味は、日々の生活に楽しみをもたらし、ストレス発散やメンタルヘルスの向上に役立ちます。「趣味がない」と感じている方も、実は日常の中に楽しんでいることがあるかもしれません。
「趣味がないからつまらない…」と感じる方は、気軽に始められる趣味を試してみましょう。もしかすると、すでに持っている楽しみが「趣味」と言えるものかもしれません。
参考文献